浄化槽の使用者 (通常は浄化槽管理者又は設置者)が保守点検、清掃などの維持管理を行うこととなっていますが、ほとんどの場合、保守点検業者、清掃業者に委託しています。
しかし、浄化槽使用者自らが作業を行うことができなくても、浄化槽の使用状態、稼働状況等について簡単なチェックを行うことで、トラブルの未然防止・早期発見、保守点検業者などへの速やかな連絡が行われ、地域の水環境保全に大きく貢献できるのです。
◎浄化槽の基礎知識
水をきれいにする仕組みは、①下水道施設 ②農業集落排水施設 ③浄化槽と3つあります。
◎浄化槽の基本的なしくみ
◎浄化槽の特徴
①地震災害に強いです。
⇒3.11東日本大震災でも、すぐにトイレを使用できた所が多かったです。
②各戸に駐車場 1 台分程度の敷地で設置できます。
③環境意識が向上します。
⇒各戸なのでトイレ使用方法を家族全員で、考えることができ同時に環境勉強ができます。
④工事期間が短くて済みます。
⇒何Km工事など大きな工事がないためです。
⑤排水処理施設の整備に柔軟性があります。
⇒下水道整備より工期短い分、途中での計画修正もできます。
⑥生活排水を 1 か所に集める管路が不要です。
⑦水路、河川の水量維持が期待できます。
⇒各戸ごと完結の浄化槽は、広い域内水流の維持と無縁です。
◎浄化槽の流入を気をつけましょう!
※1 嫌気性微生物(けんきせいびせいぶつ)
酸素のない(絶対嫌気性又は偏性嫌気性という)所でのみ生育できる微生物と酸素の有無に関係なく生育可能な通性嫌気性微生物とに大別されます。前者にはメタンを作る微生物が存在し,汚泥の安定化や減量化に役立つものや臭いの原因となる硫化水素を作る微生物が存在します。後者には腸内細菌が含まれ,汚水の処理過程では窒素除去やリン除去に働く微生物がいます。
※2 好気性微生物(こうきせいびせいぶつ)
水中に溶け込んだ酸素を利用して生育する微生物です。汚水中の有機物質の酸化やアンモニア性窒素を亜硝酸性窒素,硝酸性窒素に酸化するなど,浄化槽における生物処理の中心となる微生物です。